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2018年7月13日

配偶者居住権の創設について(平成30年度民法改正)

配偶者居住権が創設され、施行日は2020年4月1日と決まりました。
平成30年7月6日の参議院本会議で、与党などの賛成多数で可決・成立した、配偶者居住権の創設についてご説明します。

配偶者居住権の創設の背景

日本の相続における配偶者の優遇は、他の国に比べて不十分な現状があります。
それらの問題が改善されるように、民法の改正法案が提出されました。
 
これまで相続において配偶者は、遺産分割での相続分の関係から、住み慣れた住居を売却して住む家がなくなったり、家を財産として受け取ることができても現金をほとんど手にすることができなかったりなどの問題を抱えていました。

この問題は、居住権と所有権を分けることで、回避できるものでした。
 
この配偶者の抱える問題を背景として、老後も安心して配偶者が過ごせるように、生活保障を充実させるための配偶者居住権が創設されました。
 

配偶者居住権の創設について

現在、施行が決まっている配偶者居住権とは、相続が発生した際に、配偶者が被相続人の所有する不動産の居住権を獲得できる権利のことです。
 
相続税などの心配をすることなく、住まいや生活資金を保証してくれます。
民法改正によって、配偶者の居住権を確保して、問題解決に踏み切った形になります。

配偶者居住権の分割方法

たとえば、夫が亡くなり住居3000万円と預貯金2000万円を、妻と子2人で分割することになったとします。
これまでは、法定相続分で分割すると妻の相続分は2500万円で、相続するために住居を売却して換金する方法がとられていました。
 
配偶者居住権により、住居を居住権1500万円と所有権1500万円に分割できるようになります。
以下の図のように、法定相続分2500万円を、配偶者居住権1500万円と預貯金1000万円を相続できます。
 
配偶者居住権の財産分割
 
これで、安心して暮らせる住居と、生活に使えるお金を同時に確保できるでしょう。

配偶者に住居を贈与して遺産分割の対象外に

婚姻期間が20年以上の夫婦であれば、生前贈与や遺贈で住居を配偶者に渡すことで、被相続人とその配偶者の住居を遺産分割の対象から外すことができます。
これは贈与に関する法律における制度で、配偶者の権利を確保するためのものです。
 
例えば、上気した配偶者居住権と同じく、住居3000万円と預貯金2000万円を、妻と子2人で分割するとします。
生前贈与や遺贈により、配偶者に住居を贈与されていた場合は、住居は遺産分割の対象から外れ、預貯金2000万円を妻と子で分割します。
 
配偶者に贈与
 

居住権について評価など

この配偶者居住権の創設は、短期居住権と長期居住権の2つに分けられます。
それでは、これらを分ける評価方法や具体的な内容、違いは何でしょうか。
 

長期居住権

長期居住権は、配偶者の生活保障として、1番手厚い配偶者居住権です。
被相続人が亡くなった時に、贈与や遺産分割協議によって取得した居住権により、長期~亡くなるまでそこに住むことができます。
つまり、被相続人の配偶者は、自身が亡くなるまで無償で、被相続人の住居に住むことができます。
 

短期居住権

この短期居住権は、配偶者の居住権を短期的に保護する方策として設けられています。
被相続人がなくなり相続が発生した際に、被相続人の所有する不動産に配偶者が無償で住んでいた場合に適用される権利です。
配偶者は、遺産分割協議で決定したことが実行されるまでの間(6か月程度が妥当とされている)、無償でその不動産を使用できます。
 
残された配偶者は、被相続人が亡くなった後も6か月程度まで、無償で不動産に居住することができます。
短期居住権を取得した後に、長期居住権を取得することもできますが、その場合には短期居住権は消滅します。

これまでの問題は、配偶者居住権の施行で解決?

これまで問題として考えられてきたものについて、ここでご説明します。

別の家系に不動産が移る

子どものいない夫婦の場合、先祖代々受け継いだ土地や建物などの不動産を、配偶者に相続させることが考えられます。
受け継ぐ子どもがいないため、別の家系に先祖の大事な不動産が移ってしまいます。
 
この場合、被相続人の家系からすると不都合でありますが、配偶者からすると住んでいた住居を追い出されては困ってしまうでしょう。
この配偶者居住権の創設により、配偶者には亡くなるまでの居住権が保証され、不動産などの所有権は被相続人の家系にそのまま留めることができます。
 

配偶者の住む家がなくなる?

年齢を重ねて再婚した場合、結婚した時点から配偶者に相続権が認められます。
被相続人がなくなった際には、配偶者と前妻の子が相続人となります。
前妻の子どもは、短期間の結婚で財産の半分を持っていかれるのをよく思わず、遺産分割で揉めてしまうことも考えられます。(それを原因に、入籍をあきらめる方もこれまでにいらっしゃいました。)
 
被相続人からすると、自分が亡くなった後に大切な配偶者が、子どもたちから家を追い出されてしまうのも悲しいですよね。
 
これも、配偶者居住権の保証により、少し解決できるかもしれません。

配偶者居住権などの問題点

この配偶者居住権は、居住権を持つ者が譲渡・売却できず、居住権のある物件は賃貸物件としては使用しにくく、買い手がつかないことも考えられます。
 
また、住居を贈与することで遺産分割の対象外となる制度は、婚姻期間が20年以上ある夫婦で、生前に配偶者が贈与をしている場合に適用されます。
内縁や同性婚には認められませんが、現代の家族スタイルは様々で、夫婦のあり方も様々であることが考えられます。
日本の民法で定められた夫婦のみしか適用されないという点が、現段階で問題となるのではないでしょうか。
事実婚に関しては、コラム「事実婚でも相続する方法や注意。内縁の配偶者に相続権はある?」をご確認ください。

配偶者居住権の施行はいつから?

平成30年7月6日に衆議院本会議で可決・成立し、改正民法(相続税)の施行は2019年7月1日(一部を除く)に決まりました。
配偶者居住権の施行日は2020年4月1日です。
できることなら、はやく施行されて欲しい方もいらっしゃるかと思います。
同時に創設された「特別寄与料の請求権の創設(平成30年度民法改正)」確認しておきましょう。

配偶者居住権の施行で二次相続はどうなる?

この配偶者居住権により、居住権と所有権を分けることで、夫婦のどちらかがなくなっても、残された配偶者は亡くなるまで住居を保証してもらえます。
そして、相続人にとっても、先祖代々の大切な不動産を別の家系に移ることを阻止できます。
 
配偶者居住権を適用する際に考えておきたいのは、配偶者が亡くなった後の二次相続ではないでしょうか。
弊社では、相続の際には二次相続も考慮した相続をご提案をしており、詳しくはコラム「一次相続と二次相続、相続税対策は必要?」でご確認ください。
その他の節税に効果的な不動産の相続については、ぜひ弊社にご相談いただければ幸いです。

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