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2018年8月8日

カジノ法案成立により、カジノを利用した相続ができてしまう?

カジノ法案である特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律

通称カジノ法案の、統合型リゾート推進法(IR推進法)が、通常国会で可決され成立しました。
統合型リゾート推進法、統合型リゾート実施法(基本的な考え方)により、カジノ・国際会議場・ホテルなどを一体化した東郷リゾートの整備を、全国3カ所を上限に認めることとなりました。
カジノを利用する際には、入場料6000円が徴収される予定です。
 
今回は、カジノを利用した相続について考えていきたいと思います。

カジノ収入が価値を持つタイミング

カジノのゲームで得たコインやメダルなどが、お金としての価値を持つのは、どのタイミングなのでしょうか。
カジノでゲームをするために、お金と交換して取得するコインには、お金としての価値はありません。
ゲームで勝った時なのか、それらのコインを換金する時なのか、どのタイミングで価値を持つのか、気になったので税務署に確認してみました。
 
カジノのゲームで得たコインは、競馬などと同じように、ゲームに勝った、または当たった時点で所得が発生します。
ですので、財産となるタイミングは、コインを取得した時点となります。
 
仮に、コインを使用せずに誰かに渡した際には、渡したタイミングで価値を持ちます。
実は海外のカジノでは、似た方法で資金の出所をわからなくしたり、資金を移動したりすることが行われているようです。

カジノでのマネーロンダリング

マネーロンダリングとは資金洗浄のことです。
例えば、麻薬販売など悪質・違法な手段で得た収入を、カジノなどを利用して収入経路をわからなくすることなどがあります。
海外などでは、マフィアなどとカジノが裏でつながり、カジノをマネーロンダリングとして利用していることなどもあるそうです。
違法な手段で得たお金を渡したいマフィアが、カジノ業者と口裏を合わせカジノで大負けをし、財産を受け取る人はカジノで大勝ちして財産を渡す方法です。
これにより、多額のお金を受け取った人は、カジノで得たお金で一時所得と言うことができます。
 
実際には、このマネーロンダリングは問題となっており、国やカジノにもよりますが取り締まりが行われています。
日本ではカジノ法案が成立し、マネーロンダリングのようにカジノを相続に利用することも考えられます。

カジノを利用した相続

例えば、カジノの現金から交換した際のコインには価値がありませんので、価値のない状態のコインを誰かに譲渡し、譲渡された人がそれを換金した場合、相続税や贈与税がかからずに財産を渡すことができるのではないかと考えられます。
カジノに個人確認を導入しても、中で行われていることは確認できない可能性が高くなります。
メダルやコインなどカジノに使用できる何かを、個人専用のIDカードとするなどの方法をとらないことには、簡単にできてしまいそうです。
 
先ほどの例のカジノ業者と口裏を合わせた方法によって、財産を渡すと大勝ちした人は所得税として課税させて、大負けした人の負けた分だけ減った財産分は相続税を支払わずに相続に利用できてしまいそうですが、この方法は違法です。
今回成立したカジノ法案では、今後、これらの問題に対しての対策を行っていくことが考えられます。

カジノを利用した相続の原因は相続税

日本は、相続の際には相続税を納めなければいけないため、カジノを利用した相続は違法です。
財産を渡す際にも贈与となるため、贈与税がかかります。
しかし、そもそも相続税という考え方がない国であれば、カジノで財産を渡さなくても相続税がかかりません。
 
それでは、海外ではこの問題は起こっているのでしょうか。

海外ではその問題は起こっている?

海外では、違法な手段で手にしたお金をカジノでマネーロンダリングすることは、問題として取締りを行っている場所もあります。
相続という観点から見ると、相続税がかからない国であれば、わざわざカジノで財産を渡す理由もありません。
具体的な国を見ていきましょう。

ドイツ

ドイツにも相続税という考え方がありますが、課税対象額が日本円で約5400万円からとなっています。
税率も、最低税率7%~最高税率45%と、日本の最低税率10%~最高税率55%と比較すると、税率は抑えられているように感じます。
配偶者控除がないため、相続税はまるまるかかってしまいます。
 
ドイツのカジノは、基本的に厳しいということで知られており、マネーロンダリングや財産を渡すための利用は難しいでしょう。

アメリカ

アメリカは日本と比較して、相続税の最低限の課税対象額が高く設定してあります。
日本円にして、総資産が6億円超の超富裕層などが相続税の対象となるため、カジノを利用した相続をするほど相続税を気にしそうにはありません。
 
 
 
そもそも日本でも、相続税がかかるのは「3000万 + 600万 × 相続人の数」で3600万円の控除額以上の財産がある場合です。
入場料に6000円かかることからも、カジノでの相続を考えるのは、ごく少数かもしれませんね。

カジノ入場時にマイナンバーカードで個人確認

日本でのカジノ法案では、マイナンバーカードでの本人確認などを行うことが盛り込まれています。
これにより、相続に利用することは難しくなるでしょう。
マイナンバーや何かと連動したカードなどで、現金と交換したコインや勝って取得した分のコインを把握できるような仕組みとして、何かしらの対策がとられることも考えられます。
今後の日本のカジノ法案がどうなっていくか、どのような業者が参入していくかにもよるでしょう。
 
カジノなどを利用したマネーロンダリング、また相続は問題となり、罰則など何らかの対策もあると考えられます。

賭博での収入を申告していない日本

カジノ法案成立に関しまして、カジノでの資産移動、相続についてご説明しました。
しかし、日本ではパチンコや競馬などで得た一時所得を申告していない方も多くいらっしゃいます。
カジノについても、得たお金は一時所得となり申告が必要ですが、わざわざ申告されることはないのではないでしょうか。
このあたりがどのように対策されるのか、注目していきたいですね。
カジノ収入の申告については、こちらのコラム「カジノ法案成立」をご覧ください。

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