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2018年9月6日

ドラマ「探偵が早すぎる」から、5兆円の相続税を計算してみた

ドラマ「探偵が早すぎる」のあらすじ

ドラマ「探偵が早すぎる」は、井上真偽(いのうえ まぎ)の小説を原作としたミステリードラマです。
ストーリーの流れや設定は、原作の小説を引き継いでいるようですが、ドラマはほぼオリジナルと言っても過言ではないほどのものとなっています。
 
主役である貧乏な女子大生であった十川一華(広瀬アリス)は、本当は多くの資産を持つ父の子であり、父の遺産5兆円の相続受取人となります。
莫大な遺産5兆円を奪って相続しようと、亡き父の兄弟姉妹である大陀羅一族から命を狙われます。
それらの事件を、犯罪防御率100%の探偵である千曲川(滝藤賢一)が、未然に解決していくストーリーです。
 
気になる点は、父の遺産5兆円を子が1人で相続することで、かなりの相続税がかかってくることではないでしょうか。
この5兆円にどのくらいの相続税がかかるか、また兄弟が相続した場合はどのくらいの相続税となるか、計算してみました。

親族が争族となり、相続が争続に?

ドラマ版の相続では、父の遺産5兆円の法定相続人である配偶者がすでに亡くなっており、第1順位の被相続人の子である一華がいるため、全資産を一華が相続します。
この子どもが亡くなった場合、第2順位である被相続人の親となりますが、ドラマ版には出てこないため、第3順位の被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。
そのため、この父の兄弟姉妹は資産を手にするべく、一華を狙います。
 
原作である小説の相続では、一華が亡くなった場合、遺産5兆円を父の親である勝光が一旦相続します。
この勝光は寝たきりの98歳ということで、先は長くなく、すぐに次の相続となることを見越して、7人の兄弟、そしてその子ども達が一華を狙います。
 
それでは、法定相続人について確認しておきましょう。

法定相続人の考え方

法定相続人は、民法で定められた相続できる人の範囲です。
まず、配偶者がいる場合は必ず配偶者が相続人となり、それ以降は、法定相続人の順位によって相続人が決まります。
 
法定相続人の順位
第1順位:被相続人の子ども
第2順位:被相続人の親
第3順位:被相続人の兄弟姉妹
 
この相続での相続人は、配偶者もすでに亡くなっているため第1順位の子どものみです。
仮に、この子どもが亡くなった場合には、被相続人の親、被相続人の姉弟が相続人となります。
順位が上のものが生きている場合は、それより下の順位のものが相続人となることはできません。
それでは、相続税の計算をしてみましょう。

相続税を計算してみた

遺産5兆円と、それほどの金額を相続するとなれば、相続税もかなりの額となることが予想できます。
どのくらいの相続税額となるか気になったため、誰が相続するか場合分けをして、計算してみました。

相続税の計算

相続税を計算する際の場合分けとして、子どもが1人で相続する場合と、子どもが亡くなって姉弟が相続する場合、そして小説版の相続の場合で計算してみました。

① 子が1人で相続

小説とドラマで共通の、子である一華が1人で相続する場合です。
この相続の場合には、5兆円の財産から基礎控除額3600万円を引いて、相続税の課税対象額を算出します。
相続税の課税対象額に55%をかけて、控除額の7200万円を差し引き、相続税は2兆7499億820万円となります。
遺産の半分以上が相続税となりますが、残り2兆2500億9180万円は資産となり、ここから雇った探偵と家政婦の報酬が支払われます。
それらを差し引いても、残った額で十分遊んで生活できそうですね。
 

② 姉弟2人で相続

ドラマで、5兆円を相続するために、あらゆる手を使っている姉弟の2人で相続する場合です。
もし、この姉弟の陰謀が成功し、子がいなくなった場合は、2人が相続人となります。
その場合は、5兆円の財産から基礎控除額4200万円を引いて、相続税の課税対象額を算出します。
相続税の課税対象額を姉と弟で分割し、それぞれの課税対象額に55%をかけて、控除額の7200万円を差し引きます。
合計の相続税額は2兆7498億3290万円で、姉と弟はそれぞれ、1兆3749億1645万円の相続税を支払い、1兆1250億8355万円の資産を手にします。
 

③ 兄弟姉妹7人で相続

小説では、一華の父は寝たきりの勝光(98)の隠し子であり、勝光には正妻との子が7人います。
その7人の兄弟とその子ども達が、5兆円の資産を狙って一華に様々なトリックを仕掛けてきます。
この相続の場合、まずは5兆円の資産は第2順位の父・勝光に移り、その後、兄弟7人へ相続されます。
 
勝光の資産がどれくらいなのかは不明のため、その点は計算に入れずに、兄弟姉妹7人で5兆円を相続するとして計算します。
まずは、勝光が相続した場合は①と同じく、相続税額は2兆7499億820万円で、受け取るのは2兆2500億9180万円となります。
 
ここから、兄弟姉妹7人が相続する場合、基礎控除額7200万円を引き、相続税の課税対象額を算出。
この額を7人で分割した3214億3140万円に、55%をかけて控除額の7200万円を差し引きます。
1人あたりの相続税額は1767億1527万円、合計の相続税額は1兆2370億689万円となります。
兄弟姉妹7人が相続する場合、1人あたり1767億1527万円の相続税を支払い、約1447億2642万円を受け取ることができます。
結構な金額ですが、5兆円を争った割には、何ともあっけない額であるような気もします…

小説「探偵が早すぎる」のポイント

相続税を計算してみましたが、7人で相続すると5兆円を争った割には、受け取る額がかなり少なくなってしまいます。
この点を踏まえて、大陀羅一族の「同族内で争わない」という掟、財産取り合戦に成功した一家が5兆円を総取りというルールになっています。
そして小説版では、そもそも7人の兄弟のうち3人は参加しないとしています。
ドラマ版では、さらに一華の父の兄弟姉妹は2人として、ストーリーが展開されます。

相続の前に考えておきたいこと

ドラマ「探偵が早すぎる」では、遺産が5兆円と非常にリアリティがありませんが、実際に起こる相続が題材となっています。
話の目玉は、完全犯罪を未然に解決し、同じトリックで返すというものですが、実際に親族が争族となり、相続が争続となった有様が描かれています。
 
相続が発生してから争続対策としてできることは少ないため、相続が発生する前から対策しておくことが効果的です。
相続税額をなるべく少なくする相続がしたいのか、被相続人の意思をきっちり残した相続がしたいのか、生前に考えておきましょう。

まとめ

1人で相続する場合には、さすが5兆円の財産。
相続税額が相続財産の半分を超える額となり、その税額は凄まじいものですね。
これだけの財産がなくても、相続が発生する場合には、家族が争族となり、相続が争続となる可能性は十分にあります。
弊社では、相続対策だけでなく争続対策、そして亡くなった人の想いを相続人に伝える想続対策を行っております。
ぜひ一度、相続対策についてご相談ください。

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